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労務トラブルQ&A~未払い残業代請求への対応~

Q.退職した従業員より未払い残業代の請求書が届きました。
  放っておいてよいでしょうか?

A.放置は厳禁です。請求内容を精査し、適切な対応を検討しましょう。

未払い残業代はなぜ発生するのか?

未払い残業代とは、在職中に本来支払われるべき残業代が支払われていないことを指します。
では、なぜ未払い残業代が発生してしまうのでしょうか?
主に考えられる原因は以下の3パターンです。
①残業時間の集計が正確でない
②残業代の単価がまちがっている(本来算入すべき手当が含まれていない など)
③労基法上の「管理監督者」として、残業代支給の対象から外している

労働時間の集計と給与計算は、非常に煩雑な事務作業です。
会社も給与計算担当者も知らないうちに未払い残業代が発生している可能性があるため、注意が必要です。

未払い残業代を請求された際の会社対応

では、実際に未払い残業代を請求された場合、会社はどのように対応すべきでしょうか?
実際の対応はケースバイケースなので、詳細は割愛しますが、まずは請求内容を精査しましょう。
その上で、特に以下の点は確認が必要です。
①時効にかかっている部分が請求されていないか?
②残業代の計算が正確に行われているか?

①について、2020年4月1日以降、賃金にかかる時効は当分の間3年とされています。(今後は5年となる予定です。)
当該期間を超えた期間について、未払い残業代を請求されている場合は、時効の援用を行います。
②に関しては、残業代に含める必要のない手当が含まれていないか?時給換算の計算式が合っているか?固定残業代など相殺できる手当がないか?など、社内で過去のタイムカード、賃金台帳、日報等の資料をそろえて検討しましょう。

その他具体的な対応は、労働法に精通した弁護士、社労士に相談することをおすすめします。

未払い残業代請求されないための予防策

未払い残業代請求を受けた場合、早急な対応を求められるため、会社は時間的にもメンタル的にも非常に消耗します。
そもそも未払い残業代請求を生じさせないためにも、
①日頃から残業代計算は正確に行う
②残業時間の正確な集計を行い、残業時間を削減する
③賃金制度を見直す
など事前の対策が必要です。

特に勤怠集計を手書きでの申告など、従業員各自に任せている場合は正確な集計ができていない可能性が高いです。
タイムカードやクラウド型勤怠管理システムの導入を検討しましょう。

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