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【令和5年10月より】「年収の壁・支援強化パッケージ」の概要が公表されました

9月27日(水)に全世代型社会保障構築本部(議長:内閣総理大臣)が開催され、同日付けで、「年収の壁・支援強化パッケージ」が決定され、公表されました。

報道でも大きく取り上げられていますので、概要とそのポイントを確認しておきましょう。

〇「年収の壁」とは?

年収の壁とは、一定額以上の収入になると所得税や社会保険の扶養から外れたり、社会保険の加入対象となることで、手取り収入が減少するなどの問題を指します。従来からこの年収の壁を意識して、パート・アルバイトの方が就業調整を行うケースが散見されていましたが、昨今の最低賃金の上昇に伴い、さらに就業時間を減らすことで人手不足が加速するという課題が生まれています。この状況を解決するため、今回の支援強化が決定されました。

【引用元】2023年9月21日 厚生労働省社会保障審議会年金部会

https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/001148321.pdf

なお、今回の支援策の対象となるのは、上記のうち「106万円」と「130万円」の壁です。

〇支援策の概要とポイントは?

支援策は大きく分けて次の①~④です。

(1)106万円の壁への対応

①キャリアアップ助成金のコースの新設・・・労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対して、労働者1人当たり最大50万円の支援を行う。なお、実施に当たり、支給申請の事務を簡素化。

②「社会保険適用促進手当」の標準報酬算定除外・・・事業主が支給した「社会保険適用促進手当」については、新たに発生した本人負担分の保険料相当額を上限として被保険者の標準報酬算定対象外とする。

(2)130万円の壁への対応

③事業主の証明による被扶養者認定の円滑化・・・被扶養者認定基準(年収130万円)について、労働時間延⾧等に伴う一時的な収入変動による被扶養者認定の判断に際し、事業主の証明の添付による迅速な判断を可能とする。

【引用元】「年収の壁」への当面の対応策

https://www.mhlw.go.jp/content/12501000/001150695.pdf

(3)配偶者手当への対応

④企業の配偶者手当の見直し促進・・・具体的な取り組みとして、中小企業においても配偶者手当の見直しが進むよう、見直しの手順をフローチャートで示す等わかりやすい資料を作成・公表する。また、配偶者手当が就業調整の一因となっていること、配偶者手当を支給している企業が減少の傾向にあること等を各地域で開催するセミナーで説明するとともに、中小企業団体等を通じて周知する。(参考)見直しの具体例:配偶者手当を廃止又は縮小し、基本給や子どもへの手当を増額

〇企業の対応は?

2023年9月29日現時点では、具体的な手続きや詳細は公表されておりませんが、報道等を見た従業員の方から質問があることも想定されますので、まずは現在公開されている情報を整理しておくとよいでしょう。今後、新たに情報が公表されましたら、随時お知らせいたします。

年収の壁・支援強化パッケージについて

https://www.mhlw.go.jp/stf/taiou_2023_00002.html

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